赤いミナミヌマエビって?
赤いミナミヌマエビは、日本に生息する「ミナミヌマエビ」を改良・選別交配した観賞用のエビです。
通常のミナミヌマエビは半透明や茶色が多いですが、赤色個体は水槽の中でもとても映える存在。
また、コケを食べてくれるタンクメイトとしても人気があります。
もっとも有名な「ヤマトヌマエビ」と比べるとサイズは小さく、単体でのコケ処理能力は劣ります。
しかし、ミナミヌマエビは淡水で簡単に繁殖することができ、環境が合えばあっという間に増えていきます。
例えば私はメダカの稚魚を100均の5L容器で飼育していますが、水替えのたびに容器についたコケの掃除が大変です。
そんな時は容器ごとミナミヌマエビの入った大きな桶に沈めておくと、一晩でほとんどのコケを食べてきれいにしてくれます。
赤いミナミヌマエビが人気の理由
- 飼育・繁殖が容易(淡水で繁殖可能) ※ヤマトヌマエビは淡水では繁殖できません
- 魅力的な赤色で水槽が華やかになる
- メダカや小型熱帯魚との相性が良い
赤いミナミヌマエビを増やすための飼育環境
1. 水槽と水質
- 水温:20~28℃
- pH:弱酸性~中性(6.5〜7.5)
- フィルター:スポンジフィルター推奨(稚エビの吸い込み防止)
赤いミナミヌマエビは水質に比較的強いですが、急激な変化は苦手です。
水換えは少しずつ行うようにしましょう。
※365日屋外飼育も可能で、屋外で越冬しながら数年間水換えなしで爆殖させることもできます(テクニックはこちら)。
2. 水草や隠れ家を入れる
マツモ、ミクロソリウム、ウィローモス、アナカリスなどの水草があると、稚エビの隠れ家になり生存率が上がります。
また、水草に付着する微生物も稚エビの餌になります。
特におすすめはマツモです。

「マツモを制する者はミナミヌマエビを制す」といわれるほど相性が良く、マツモが爆増&赤いミナミヌマエビ爆殖の流れが作れます。
3. 餌の与え方
- 基本はコケや残餌で十分
- 繁殖を狙うならエビ専用フードや粉末餌を少量追加
- 与えすぎは水質悪化の原因になるので注意
赤いミナミヌマエビ繁殖のコツ
1. 抱卵個体を見つける
メスはお腹に卵を抱えます。
卵は黄色から黒っぽくなり、やがて稚エビが孵化します。
2. 稚エビを守る環境づくり
稚エビは非常に小さいため、魚に食べられやすいです。
そのため、繁殖を狙うなら単独飼育がベスト。
水草やモスを多めに入れて隠れ家を増やすと生存率が高まります。
赤色を保つための選別繁殖
赤いミナミヌマエビは繁殖を繰り返すうちに、色の薄い個体も生まれてきます。
そのため、定期的に赤色の濃い個体を残して選別繁殖することが大切です。
私の場合は、ほとんどの水槽で赤いミナミヌマエビを飼育していますが、その中に一つ「選別用の水槽」を設けています。
特に色の濃い個体を集めて累代飼育することで、世代を重ねるごとに赤色の固定度が高まります。
また、その選別水槽の個体は冬の間もヒーターで加温し、繁殖を途切れさせないようにしています。
こうして繰り返し繁殖させることで、赤色の美しいミナミヌマエビを安定して維持できるのです。
まとめ
赤いミナミヌマエビは、
- 淡水で繁殖できるため初心者にもおすすめ
- コケ取り要員としても活躍
- 赤色が映える観賞価値の高いエビ
という魅力を持っています。
ポイントは、水草を用意し、稚エビの隠れ家を作り、赤色の濃い個体を選別して増やすこと。
あなたの水槽でも、赤く美しい群れを楽しんでみてください。
赤いミナミヌマエビのよくある質問(FAQ)
Q1. 赤いミナミヌマエビはメダカと一緒に飼える?
基本的に相性は良いです。ただし稚エビは食べられることがあるため、水草や隠れ家を増やすと安心です。
Q2. 繁殖スピードはどのくらい?
環境が安定していれば、メス1匹から数十匹の稚エビが生まれ、数ヶ月で数倍に増えることもあります。
Q3. 稚エビが全滅する原因は?
フィルターの吸い込み、水質悪化、隠れ家不足が主な原因です。特に小型魚と混泳している場合は注意しましょう。
Q4. 屋外飼育でも繁殖できる?
はい。屋外ビオトープでも繁殖可能で、冬を越して毎年増え続けるケースも多いです。